―――…
「おはよう。唯ちゃん、蓮斗」
学校に着くと、早くも篠沢享也が待ち構えていた。

金髪を輝かせ、ニッコリと笑いながら。

「早くもお出迎えか?」
蓮斗が篠沢享也を睨む。

「そ。2人が逃げないようにね」ムカつく程にニコニコ笑う篠沢享也。

『蓮斗。1ヶ月間、さようなら』あたしもニコニコしながら蓮斗に言ってやった。
「あぁ。またな…」
そう言ってうなずく蓮斗に少し、胸がチクリと痛んだ。

「さ。行こうか、唯ちゃん」

いつから唯ちゃんって呼んでんだこの人は。

『そうだね、篠沢くん』
ムカつくから名前なんかで呼ばないもんね。