『んんーっ…れっ…ん』

あたしが苦しそうに蓮斗の胸をたたくと、蓮斗は気付いたようにパッと離れ、ため息をついた。

「悪い…俺、唯がいいよって言うまで手は出さないから」

…え…?

『……』
「悪いんだけど、今日、俺帰るわ」
それだけ言うと、蓮斗は、あたしの頭を優しくなでてから、あたしの家を去っていった。

『蓮……斗…?』
1人になった部屋で、ポツリと首を傾げた。