内緒の保健室

―…数分後。

『れっ…蓮斗ぉーっ…』
やっぱり蓮斗はきてくれた。
そんな優しい蓮斗が…あたしは…。

「何顔赤くしてんの?」
…あ。
『ううんなんでもないっ!それより数学数学ーっ』

「だから今言っただろーよ」
『ごめんもう一回』
「だから…この公式の場合はやっかいで…」



―――――…
――――…
――…

『蓮斗……』
「…何?」


『すごいっ!全部分かっちゃった!天才ーっ』
「普通わかるっつーの」

そう。難しい問題も、蓮斗にかかれば軽いもの。
なんとあたしは、全部を理解したんだ。