君が笑ってくれるなら

家の玄関のドアを開けると、見覚えはあるが、なぜここにあるのかは分からない、俺の通う高校の指定の女子用革靴がちょこんと置かれていた。

取りあえず、隣に自分の靴を並べて置いた。
 
靴に疑問を抱きながら、階段を上り、自分の部屋に向かう。
正確には、自分「達」の部屋だ。
仲のいい俺たちは、高校に入ってからも空き部屋があるにも関わらず、部屋を共有していた。
ベッドは、小学生の頃から2段ベッドを愛用していた。
 
ドアを開ける。

 
 
――正直に言えば、一目惚れだった。