『じゃ〜今度はもっと難しいぞ〜! その1の次は5だけどそれの次、解る人〜!』



さすがの健一もそれ以上となると手を挙げる事が出来なかった!

…誰も手を挙げられなかったが、悦子は立花先生に褒められたい一心で、滅多に自分をアピールする事はないのだが、恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらも手を挙げた…

(…確か9では…?)


『お〜!2人だけか〜』


幸絵も少しもじもじしながら手を挙げていた…

『よ〜し!じゃ〜加藤(幸絵)さん!』


悦子『(えっ…?)』


幸絵『…9です』


立花先生:
『大正解!!』

『加藤すごいなぁ! 先生は中学生になってもまだ覚えていなかったぞ!!』

『こりんもわかっていたみたいだなぁ! みんな二人に拍手!!』


悦子ももちろん解っていたが、幸絵ばかりが称賛されていた…ように少なくとも悦子はそう思った!

しかし、悦子にとってはみんなの称賛よりも立花先生から一番に褒めてもらいたかった…それなのに…

その授業の後、幸絵はみんなに個性を認められたのか、二度といじめ(のような?)にあう事はなかった…


実はタッチの差ではあるが、一番に手を挙げたのは、悦子の方だった!

普通に考えると手を挙げる順番に、対した意味はないのだが、悦子にとっては大問題だった!


(やっぱり先生は幸絵の事を…)


彼女は先生の事を逆恨み(?)し、二度と許さないと心に誓った。