「お魚…食べたい。」
魚ぁっ!?
あったかなぁ…
あ、にぼし食うかな。
「にぼし食べれるか?」
とりあえず聞いてみる。
猫だしな。
「にぼし…キライ」
えぇっ、にぼし嫌いな猫はじめてみたよ俺!
そしてわがままだな!おい!!
あ、カニかまぼこがあったな。
「カニかま食べれるか?」
その瞬間猫の耳の様にはねている髪の毛がピクリと動く。
「食べる…ちょうだい。」
「わかったわかった。ちょっと待ってろよ。」
「ん。わかった」
じっと座って待つ夜。
「…今日からここがお前の家なんだからゴロゴロしても良いんだぞ?」
すると夜は無言で寝転んだ。
無表情で仰向けになっている夜。
なんか、面白い。
少し撫でてやる。
「あ。」
何か思い出した様に言った。
「貴方の名前は、なに。」
なんだ、そのことか。

