そんなあたしに転機が訪れた。



学校が終わって、家に帰っていつものように家族で夜ご飯を食べていたとき。



「あっ、そうだわ。お母さんとお父さんね紗枝に言っておかないといけないことがあるのよ」

「あぁ、そうだったな母さん。すっかり忘れていた」

「2人とも、急にどうしたの?」



あたしは少し、嫌な予感がした。



お母さんはあたしとは違って、のほほんとしている。



どこか抜けているというか…。



お父さんとお母さんはすごく仲良くて夫婦円満。



それにしても、言いたいことって何なんだろう?


このお母さんたちのことだから、きっとたいしたことないことなんだろうけど…。