―――
――――
―――――



それから
何年が経っただろう。



「かあさま、かあさま。」


美代は結婚して
娘ができていた。


太一ではない、優しい人と。



美代は娘を抱き上げる。


「いつか、あなたにも話しましょうね。」




私と彼の
死に物狂いの
最期の恋を。