なんでか分からない。



だけど、それだけは覚えていた。



「とにかくっ!
わすれちゃだめよ?」



そう佳奈は言って教室をでようとしていた。



やばい!


私は、全速力で、靴箱に向かった。



「危なかった」



はぁはぁ、となりながらさっきの事を考えた。



お母さん。



私は、一度もお母さんに関して聞いたことがない。



今日、家にかえって聞いてみよう。



佳奈とお母さんは100%関係がある。



たとえ、それがパンドラの箱だったとしても。