そして、私は立ち上がった。



こんな姿、家族や族のみんながみたらどうなるんだろうと思いながら、鏡で確認すると衝撃が走った。



「なんで」



手や足はひどく血で染まっている。


だけど、



顔は、あまり腫れていなかった。


血もあまりでていない。



顔だけ、傷ついた面積が狭かった。



傷がない皮膚が半分以上だった。



「なんで…?」


情けでもかけたつもりなのか。


はたまた、彼女は佳奈に何かを訴えているのか。


しばらく私は、その場で立ち尽くした。