「答えねぇと、キスすんぞ。」 ずるい、高嶺悟は。 そんなこと言わないでよ。 まるっきり意識されてない って、分かっちゃう。 「おい。」 何も言わない私に 不安になったのかまた頬を撫でた。 「おーい。 茉莉子さ~ん?」 高嶺悟は手が早いって噂は嘘なの? それとも、相手が私だから? 「おい…また泣いて…」 「…優しくしないで」 私の涙を拭おうとした手を払った。