ガキィンッ、

「さすがに、これ以上は止めなければな。」

翡翠が攻撃を弾く。


「幸大!

この聖霊たちは戦えませんの?」

可鈴が動かない四体の聖霊を指さして言う。

「こいつらは言霊で指令を聞く。

だが…

今のままじゃ盾を維持するのがやっとだ。

言霊を使った瞬間盾は割れる。」

『どこまで耐えれるか見物だな。

このまま見届けてやろう。

貴様の死を。』



バババババババッ、

「くそっ!」


ジワッ…

ポタッ、ポタッ、


血が滲み、地面に落ちる。


「ダーリン…大丈夫ですか?」


「人間って腹に樹の枝が刺さっても簡単には死なないみたいだな。」


「それは樹の枝がきつく刺さってるから出血が少なくてすんでるのよ。

抜いたら確実に失血死するわよ。」

テナが言う。


ミシッ、

「ヤバイな…盾が壊れそうだ。」


「幸大!

頑張りなさいよ!」

圭が一緒に盾を抑える。

「そうですの!

幸大が諦めたら終わりですの!」

可鈴も盾を抑える。


「私たちだってダーリンの力になれないわけじゃないんですよ?」

奈々も抑える。

「まったく、力業は幸大の得意分野ではなかったのか!」

翡翠も抑える。

「あなたたちねぇ…

魔力と妖気のぶつかり合いを素手で押しても意味がないのよ?」

テナが言う。

「そう言いつつ抑えてるじゃねぇか!」

幸大が言う。