「ちょっ、ねぇ!!!ドコ行くの・・・???」


 あたしがそう聞いても答えてくれない。


 しばらく引っ張られて着いた所は屋上だった。


 屋上って鍵掛かってるじゃん、開くわけないのに......。


 あたしはそう考えた。


 しかし、晴樹は当然の様な顔で鍵をポケットから出し、それを鍵穴にさした。


 すると


-ガチャ


 と音がし、ドアはあけられた。


「えぇっ!!!?なんで鍵っ!!!?」


 あたしがそう聞くと


「落ちてたから......。」


 と小さく呟いた。


 晴樹は屋上の内側から鍵を掛けた。


 すると


「なぁ、加奈子、聞いてくれよっ」


 とあたしに向かって大声で話し始めた。