「ん、ありがとう」 にっこりとあたしに向けられた、とびきりのアイドルスマイル。 …これは国民的アイドルになるのも納得。 少しドキドキしながらも、あたしは平静を装って零斗に話しかけた。 「今日のライブ、どうだった?」 すると零斗はタオルで顔を拭きながら、少し間を空けて答えた。 「…うーん。楽しかったんだけど、途中でちょっと失敗しちゃって」 「どんな失敗?」