孤独な花と孤高の王子






それから数日後、俺の携帯に一通のメールが届く。


送り主は笹倉だった。






“父があなたに会いたがっていました。

時間作ってもらえますか?”






「なんだ、これだけかよ?」


素っ気ない文面のメールを読んで、俺は思わずそうつぶやいてしまう。


それでも彼女からのメールに、少なからず嬉しくなってしまった。