ヤクザに愛された女 弐



「…お願いします…」


素早く車に乗ったあたしは運転手さんにそういった。


龍二さんはみない。


見るとこらえた涙が溢れそうだから。


あたしは左手に輝くリングにキスを落とすと静かに涙が流した。