ヤクザに愛された女 弐



コンコン


そんなあたしと男のやりとりを
数分していると、


少し奥にある階段から見覚えの
ある影が見えた。


その瞬間


「てめぇ!!」


あたしは一瞬目を瞑り
再び目を開けると、


あたしの母親、
あの悪魔目掛けて無我夢中に
走っていた。


「かこめー!!」


「峰岸さんを隠せ!!」


そこらじゅうから聞こえる
怒鳴り声すらも、
今のあたしには届かない。


ただあの女だけ視界に
いれ走っていた。