ヤクザに愛された女 弐



そして、


ふと見上げた先、


もう一つあるそれ、


見覚えのあるそれを引っ張り出し、


それを確認すると、


―――海皇初代総長
神田 海―――――――


まさかと思った。


あたしはそれを
カバンに放り投げると、


「この人が、あたしのお父さん?」


母子手帳とそこに
挟まれてる一枚の写真をみた。


お母さんに抱かれるあたしと
その隣にいる男の人。


あたしはそれを呆然とみていた。