これが、優星との初めてのキスだった。
私も返事を返すように
「わたしも好き」
私は、初めてのキスに負けないくらいの笑顔で返す。
でも、キスを思い出すと現実なんだなぁって実感しちゃう。
気が付くと、眠りに入っていた。
――――……
朝、マナーモードになっている携帯が鳴っていた。
「も、もしもし?」
相手は瑠花だ。
「花恋。これから質問するから、正直に答えなさいよ?」
いつもより、強気な瑠花。
寝起きの私の頭は、何にも考えられなかった。
「Yes or Noね?」
英語が得意な瑠花ならではの質問方法は、いつものことだ。
「はーい」
「今、東京?」
「Yes」
「じゃあ、シャンデリアのホテルにいる?」
「Yes」
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