「ちょっと待ってて」

そう言って、あたしは携帯の保留のボタンを押した。

「瑠花ぁー」

瑠花は愛用のミュージックプレイヤーで音楽を聞いていたので、突然のことに驚いている。

「な、何?電話は?」

「うん、大丈夫。今度さぁ、風間くん!?が出演するミュージカル見に行かない?」

「どーしたの?いきなり。花恋から誘ってくるなんて珍しい」

「まぁね。ミュージカルの券くれるって言うから」

「行く行くー!!やったー」

はしゃいじゃって…

「もしもし?本当にいいの?貰っちゃって」

「いいよ」

「じゃあ、2枚」

「俺、花恋が来るときはいつも以上に頑張るから」

優星くんは、わたしの喜ぶ言葉を言ってくれる。

「うん、頑張って。応援してる」



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