その時、電話がかかってきた。
優星くんからだ。
瑠花が不思議そうにみている。
「花恋、電話でないの?」
わたしが電話に出るか迷った理由は、瑠花にバレそうたったから。
瑠花は鋭い勘を持ってるからね…
でも、出ることにした。
「瑠花ごめんね」
「大丈夫。大丈夫」
「もしもし」
「もしもし?優星だけど」
「うん」
「ごめん。日曜日に仕事が入った」
「うん、ミュージカルだよね?」
悲しかったけど、優星くんが活躍しているならいいと思った。
「うん。また今度行こうな?今度、俺の出ることになったミュージカルの券渡すから。何枚いる?」
「え?」
「友達と来る?1人じゃ心配だし…」
優星くんは本当に、あたしのことを考えてくれる。
じゃあ、瑠花と行こうかな?
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