「優星くん…」
3STARのリーダー…
私がピアノを教えた彼は、すごく遠い存在になった。
「花恋は優星くんがタイプ?かっこいいよねー!」
雑誌の中で微笑む優星くんを見ていたら、どこか胸が苦しい。
「やっぱり、私は健人くんかなぁ?」
瑠花は、ほんとにアイドルが好きなんだね。
「花恋、みてみて!!」
瑠花は雑誌の端を指差す。
『"3STAR"今年の夏のバレーボール応援サポーターに就任決定!!』と書かれていた。
「すごいねー!!バレーボール見にいこうかな?花恋も行く?」
「ねぇ、応援サポーターって何するの?」
誘いを無視して、質問をする。
「花恋は本当に疎いね…。でも、花恋がそんなに3STARに興味持つなんて思わなかった」
もしかして、私って分かりやすい!?
「べ、別に興味なんかないよ」
「嘘だぁ!!応援サポーターはね、試合を盛り上げるために試合前、1曲歌うの」
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