私の母と向かい合うように座る私と優星。
恐る恐る母の顔を見ると、母は怒ってなんかいなかった。
むしろ、穏やかな表情だ。
「こうして優星くんと話すのは、何度目かしらね?」
「え?どういうこと?」
母の言っている言葉の意味が理解できなかった。
「花恋が学校に行っている間、優星くん…何度も家に来てくれてたのよ?」
「何で…?家に…?」
「花恋との交際を認めてほしいって…ね?優星くん」
隣り座る優星は、黙って頷く。
どういうこと?
私が混乱している間にも、時間は一刻と過ぎていく。
「お母さん、昔…J-Girlだったのよ」
え…?
「J-Girlって…美波さんが」
私は優星の方を見て言った。
「そう、俺の姉ちゃんが所属してるグループ」
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