そういえば、私…優星と仕事で会う回数の方が多いかも…?
「だから、俺にとって優星は…弟みたいな存在なそ…」
ピンポーン――…
昴さんの言葉を遮るようかのように…それは、思わず耳を塞ぎたくなるくらい大きな音がした。
「わりぃ…この前ゲームしてたら、音聞こえなくてさ」
「それで大音量に!?」
「あぁ…頭にきて、設定元に戻すのも忘れてた」
昴さんがドアを開くと、ぺこりとお辞儀をする礼儀正しい男の子。
「お、爽太!久しぶりだな」
「お久しぶりです。昴くんに、翔さんに…?」
その男の子は、私を見て戸惑っているように見えた。
「はじめまして。金城花恋です」
初々しさが可愛くて、私はにっこりと微笑みかけた。
「こんにちは…新垣爽太(シンガキソウタ)です」
整った顔立ちの爽太くん。
「こいつ優星のこと、めっちゃ尊敬してる可愛い後輩」
そう言っている昴さんは、とても生き生きとしていて後輩想いなのがよく分かった。
「僕…優星くんのこと…大好きです。花恋さんには絶対渡しません…ライバルですね?」
え…
これは…どういう意味なのか。
ライバル…?
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