「お兄ちゃんねぇー。本当は別の男のくせに…」

「えぇっ⁉︎」

「大概、女ってのはね…好きな男からメールがくるとにやけるのよ」

にやけてる?私が?

授業中だって、電車に乗ってるときだって、寝る前だって…
優星くんが今、何やってるのか気になって仕方がない。
あの綺麗なキラキラとした目が忘れられない。

でも、それはきっと…彼が多忙なスケジュールの中で、しっかりとピアノを練習しているのか気になっているだけ。

「それ、恋ね」

「え?」

「何年、花恋の友達やってきたと思ってんのよ」

瑠花にこのバイトのことがバレたら…

「違うよ。恋なんて…」

きっと、ファンに恨まれ、生きていけない

「花恋の様子見てたら、気付くって普通は…」

この気持ちは何だろう…?

瑠花には、私が恋しているように見えるの?



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