そういう努力が、そういう環境があるからこそ、ボブは振り付け師を自らかってでたのだろう。
いきなり、黒色の扉が開き
息切れをした女性が現れた。
顔は、体の大きいボブに隠れていて、よく見えない。
「I am sorry, Bob.
I was mistaken in the train and late.」
(ごめんなさい、ボブ。電車に乗り間違えて、遅れました)
「OK? I am OK.
Thank you for giving help today.」
(大丈夫?私は大丈夫。今日は手伝ってくれて、ありがとう)
「You are welcome」
(どういたしまして)
隣にいる優星は、「全く分からない」というのが、顔に出てしまっている。
「花恋。俺、やっぱ無理…」
「何が?」
「英語」
私は、溜め息をつくしかなかった。
「あ!あれ…」
「何?」
「あの人、花恋のお母さんじゃ…?」
う、うそ…?
優星の言うとおり、ボブの横で話している女性は母だった。
ボブと母が近付いてきた。
ヤバい…
私は、焦る。
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