「おはようございます」
今は、朝の8時。
出演者は自主練をするために、
朝早くから集まって、練習していた。
「今日は、振り付け師のボブ・スミスさんがお見えになります」
ボブ・スミス…?
あの世界的有名な、アーティストの振り付けで有名な人。
独創的な振り付けで、世界で今、最も注目されている。
いきなり扉が開き、ボブが入ってきた。
ものすごい存在感。
「Good morning! Let's start practice at 30 minutes.」
(おはよう!30分に練習を始めましょう)
さすが、本場の英語。
英語の授業で聞くCDとは違う。
「花恋ちゃん。ここ座って」
翔さんが、イスを持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
「今日は振りの最終チェックなんだ」
チェックとか、あるんだ。
私は、できあがったら終わりだと思っていた。
「ボブは、俺がアメリカに行ったとき、お世話になったんだ」
だから翔さんは、ダンスが他の人と比べてキレがあるのかな。
「優星。あいつ英語苦手だから、花恋ちゃんできたら助けてやって」
ぇ…?
あんなにネイティブな英語、聞き取れないよ…
だから昨日、優星の様子がおかしかったのかな。
「だって、通訳の人は…?」
「あぁ、今日は遅刻だって。最近多いな」
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