やっと1つ問題を解決したような気がして、心が楽になった。
「そろそろ始まる?」
私も瑠花に負けないくらい、ワクワクしていた。
段々と客席が暗くなり、幕が開いて曲が始まった。
このミュージカルは"僕らの未来"をテーマに、大人嫌いな子供達が成長していく物語。
「さぁ、始めよう」
風間輝さんのセリフ一言で、出演者全員が動き始める。
みんなプロ意識が高いなと思った。
「なぁ、今日も遊びにいかねぇ?」
優星と"WK"というグループの綿原裕太(ワタハラユウタ)くんと河瀬歩(カワセアユム)くんの3人。
いつも3人は大人を嫌って、夢を諦めているという設定だ。
このミュージカル、役目=本名で名前がわかりやすい。
「お前らさ、…」
藤永翔さんは3人に夢の大切さを教えるという重要な役だ。
普段ふざけている翔さんが舞台の上では、まるで別人のような翔さんがいた。
私は、仕事というものを甘く見ていたのかもしれない。
自分の能力・体力をいかして働き、お金を貰う。
お金を貰うからこそ、最高のパフォーマンスを見せる。
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