知らない振りをしたけれど、瑠花に嘘が通るわけがない。
「ねぇ。このチケットは誰に貰ったの?」
「し、知らない…」
私は不自然な答え方をしてしまった。
「ウソだ。監督?スタッフ?もしかして…?」
ば、バレてる!?
動揺が隠せない。
「出演者なのね?この瑠花様に嘘をついてもムダよ」
「な、なにが…?」
「あー!!もしかして…この間、買ったネックレスのYって…?」
まさか瑠花が、ここまで探り当てるなんて思わなかったもん。
「花恋どうやって知り合ったの?」
仕方ないから、全て話した。
周りに人いないし…
もちろん、小声で。
すると流星くんが、私の一列前に移動してきた。
前を向いたまま
「バレちゃったの?花恋ちゃん」
ヤバいッ…
「ご、ごめんなさい…」
「でも、よかったね。だって、優星が計画した罠だもーん!!」
罠!?
「罠って?」
「花恋ちゃんの友達と仲良くなってもらう為だって!あ、帰りに優星の楽屋寄ってってあげてね?」
流星くんは戻っていった。
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