結局、夜の7時まで練習して右手のメロディーが全て弾けるようになった。
経験者だったら、簡単に弾けるかもしれないけど、全くピアノを触ったことのない人にとっては難しい。
でも、約2時間でひきこなすのは凄い。
「ピアノはやったことあるんですか?」
「全く無い」
さっきから、質問しても一言でしか返ってこない。
どうにかしてよ…
話が続かないこの空気…
やる気は、あるみたいだけど…
若松さんが戻ってきた。
「2人ともお疲れさま〜」
た、助かった。
外は真っ暗。
「じゃあ、優星くんも終わりにしていいかな?」
「はい」
優星くんっていうんだ…
「じゃあ、花恋ちゃん!!ありがとう」
「いぇ…」
若松さんは先に行ってしまった。
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