「俺、だったらさ…」
「へ?」
「俺だったら、花恋ちゃんを泣かせるようなことはしないよ」
「どういう意味ですか?」
「いや、なんでもない。はい、楽譜とCD」
その手渡されたCDのジャケット写真は3人が笑顔で並んでいた。
ジャケット写真を見ていると
「はい、没収。見とれてると、時間無くなるからね?」
没収された。
楽譜は…
「これ…手書きの楽譜」
普通は手書きだと見にくいから、パソコンとかに入力して見やすいようにするのに。
「優星は花恋ちゃんが書いた楽譜の方が気合いが入るとか言って、ずっと使ってたよ?その楽譜」
楽譜には、びっしりと注意が書かれていた。
"ここは、息を早く吸う"とか"強弱をつけて歌う"とか…
人一倍に努力してるのがわかった。
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