私のSuperstar! 〜Secret Love〜


走っていたら、腕を掴まれた。

「花恋ちゃん。申し訳ないけど、
社長に報告して、了承を得ちゃったから今更、変更するのは無理に等しいんだ」

翔さんだった。

「社長がわざわざ、卯月さんに頭下げて頼み込んだの。1つのことに、いろんなことが動いてるってこと、分かる?」

そっか…わたしがやるって引き受けたから、みんなが動いてくれた。

今更、変更など有り得ない。

「わかりました。やります」

責任を果たさなければ…

「この部屋、使って。
ピアノの古さの文句の苦情は受け付けておりませんので」

その部屋のピアノは、何年も使われていないようだった。

でも、調律(ピアノの音を一定の音律に合わせること)は、してあった。

「さっき、急いで直してもらったんだ」

わたしの「ピアノに変える」その一言で、いろいろな人を動かした。

髪を一つに束ねて、気合いを入れた。



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