東京という名の都会に驚きつつ、大きなビルの自動ドアを通り、テレビ局の受付に向かう。
ドキドキする。
ドラマの撮影とか、俳優とか女優に会えたりして!?
「あのー。金城花恋ですが…」
とにかく私は、努めて冷静に振舞う。
「はい、承っております。6階の第二会議室にお願いします。」
受付の笑顔が素敵な女の人から、パスポートみたいなカードを受け取る。
「分かりました。ありがとうございます」
このビル広いし、階数ありすぎだし、同じような部屋が沢山で迷子になりそう…
「あれ?もしかして金城花恋ちゃん?」
「はい…」
誰!?
「私はプロデューサーの若松です。よろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
「じゃあ、花恋ちゃん。練習して待っててもらっていいかな?」
「はい」
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