健人くんのおかげで、少し落ち着いた。
優星は仕事。
そう思えば仕方がないことだ。
「もう大丈夫。ありがとう」
「ダメだ」
「え?」
「俺が落ち着かない」
「離してよ」
抵抗しても、無駄だった。
腕を掴まれたけど、健人くんの力は強くて動けない。
「おぃ」
この声は…
「花恋と健人、そこで何やってんだよ」
う…優星
タイミングが悪い。
なぜか健人くんに抱きしめられるかたちになってしまった。
「離して!健人くん」
「やだ」
「おぃ、健人。後で話がある」
「花恋!行くぞ」
どうしよ…
相当、怒ってるよ…
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