いつもふたりで飲んで食べてばっかで。
好きな声優さんが囁いてくれるような甘い言葉もロマンチックもへったくれもなかったけれど。
それに今言ってるんだってこんなひとごみの中。
花火の音が大きすぎてはっきりと聞こえない。
「東男と京女って美男美女のたとえでもあるやろ?」
にっこり笑って彼は言う。
全く気にしてないな、
その笑顔。
アタシが憧れてたのはこんなんじゃなかったけれど。
でも。
それでも。
「それ、
間違ってる」
「え?」
「陶原くんは東京に行くってだけで東男ちゃうやん…」
「ああ、そっか、そやな」
ふたり顔を合わせて笑う。

