「そーゆーこと。 そやからとりあえずその時のために東京と京都でこれからのふたりを始めてみるんもええんとちゃうか?」 彼のその言葉は500キロの距離を感じさせない。 梅田から京都まで。 「ちょっといってきます」 きっとそんな感覚。 「こないだも今日の約束の事とその事、 言おう思うたけど納野サン慌ててたし…。 帰阪してからでもええか、思うて」 え? こないだの社内のエレベーターホールでそんなこと言おうとしてたの? そんな大切なこと。 もう…。 アタシは呆れて笑う。 本当にこのひとは…。