「……サン?」 呼ばれたような気がして振り返る。 でもこんなところでアタシに声をかけるなんて。 夜の中、 花火の上がる音や地車囃子やたくさんのひとの雑踏でよくわからない。 気のせい? 「ああ、やっと見つけた」 でも今度聞こえたその声は確かにまっすぐアタシのほうを向いていた。 だれ…? でも その影からわかる背格好。 声。 いつも一緒に笑って同じ時間を過ごしたひと。