「にゃあ…」 アタシに気づいた三毛猫が茂みからそっと顔を出す。 白がメインで茶、黒のブチが可愛い。 「ほらね?」 アタシはかがんで猫の頭をなでながら彼に言う。 時々こうしてやってくるアタシを覚えているのかその猫はだいぶ慣れていた。 「猫かあ。 野良?」 背後から聞こえる陶原くんの声。 「たぶん…。こないだ偶然見かけて…。 本当は飼ってやりたいねんけど…」 でも言った瞬間、 止めたほうがよかったかなと思った。 そう思ったら振り向いて彼の表情を確かめることができなかった。