「お待たせしました」 少ししてお酒に続き次々と美味しそうな料理が目の前に並ぶ。 「ホンマなにから食べていいか迷うなあ」 よっぽど真剣な顔をして迷っていたのか陶原くんが可笑しそうに笑う。 だって。 「お先に好きなんからどうぞ?」 「じゃあ」 アタシは鱧の卵とじから手を伸ばす。 「やっぱり京都やなあ?」 「?…」 「鱧って言うたら京都やろ?」 ああ、そういえば。 そんなの考えてなかったけど。