もう。 アタシはため息で返事する。 まあ、 でも音羽サンみたいなひとならきっと近いうちに素敵なひとに出会えるんじゃないだろうか。 でもそう言ったら調子に乗りそうだから言わない。 「なに?」 「んーん、 なんもあらへんって」 アタシは笑って答えて食堂のまずい冷めかかった唐揚げを食べる。 まあ、安いから文句は言えないんだけどさ。 音羽サンの注文した焼き魚のほうがおいしそうに見える。 「まずい…。 焼き魚のくせしてべたってなってる」 音羽サンがボソッとつぶやく。 なんだ、魚もまずいのか。