あたしたちの傍に小林が近付いてきて、仏頂面で真緒を見下ろす。 不覚にもあたしの心臓が高鳴った。 「ぁー…うん。でも今は――」 真緒があたしをチラッと見て、バツの悪そうな顔をした。 そして、真緒の言葉を遮るように小林が言った。 「絶対来いよ。お前がいねぇとつまんねぇだろ」 同じ中学で、仲がいい。 それだけ。 特に意味があったわけじゃなくて…… 「優衣!?」 真緒の大きな声があたしの耳にしっかりと届く。 あたし、いつからこんな泣き虫になったの……