紳士と淑女の推理紀行






それから、助けてくれた逢坂夫婦と会って、自分は二人に憧れた。




助かった後、夫婦が帰るまで、ずっと側にいたほど懐いていた。




そして、その日が来た




ガタンガタンッ、と激しい物音がして、乱暴にドアが開けられたと同時に、




銃声がした。




初めに逢坂さんの母親が、




次に逢坂さんの父親が




その時自分は、二人に抱きかかえられて、守られた。




後から、自分の父親と警察が話しているのを聞いた。




犯人は、自分を誘拐した奴の生き残りだった。




「自分が誘拐さえされなければ、二人は死にはしませんでした。」



「それでも、君はっ」



「申し訳ありませんでした。」




頭を下げた所で、許される訳ではない。




それは、二階に上がって、話を聞くのをやめた彼女にも同じ事だ。




あぁ‥バレてしまった。




もう少し、この居心地のいい偽りに浸っていたかったが




もう、終わりだ。




幸いにも




君との初めての事件は、



もう解けてしまった。