画面の向こうに甘いKiss☆


「えええーっ!!!なんで、私がJUNのお世話役なんて!」


だから教授ってば、最初から私に頼むつもりで、あんなトップシークレットなこと話したんだーっ!


「だって~お前ぐらいしか頼めないモン。話聞いちゃったでしょ?」


うう。…だ、騙された……。
最悪!!!


「…私には無理です!!私は……」


嫌な過去が頭に過ぎった。


「どうした?」


教授が不思議そうに頭をかしげる。


「イケメンが苦手なんですーっ!!!!見ると、気分悪くなるんですっ!」


ついに言ってしまった。


イケメンが苦手になった――トラウマになってる、あの事件。
思い出すだけで心が痛くなる。
去年の出来事が今日あったように鮮やかに頭に思い浮かんでしまう。

それぐらい、ずっとずっと心の傷になってしまってるんだ。弘也くんのことが。

――そして、おそらく軽度の男性恐怖症になっている。
しかも、弘也くんぐらいの年齢…若くて“イケメンな”男の子が苦手になっちゃってるんだ。



……私、バカみたい……。