画面の向こうに甘いKiss☆




「……」


話しかけても、彼はピクっと肩を動かしただけで、返事をしてくれなかった。
お返しに私もじっと見つめたが、無反応。

――……だぁ~~~!

なんなの!!一体ッ!


「ねぇ!貴方さっきから黙ってないで、何か言ったらどうなの!?」


ついに堪忍袋の緒が切れて、私は彼に詰め寄る形になってしまった。

だって、ずーっと見られてるから話しかけたのに、シカトってあんまりじゃない?


人としてどうなの!?


すると、彼は急に咳払いをし始めた。


そして………。



「名前は?」


と低い声で一言つぶやかれた。



「……、時東っていいますけど…」


何で私名前教えてるんだろう?そう思いながらも、条件反射で答えてしまう。