忘れ去りたい。 あの出来事を……今すぐに。 「義武さん…俺思うんだ。輝鰭藍達を失ったあの日の出来事は、全部夢じゃあないのかなって…笑って帰って来るって思ってるんだ」 「アイツ等を失ったって認めたくねぇ〜んだわ…」 義武さんは、いつもの様にアドバイスをしてくれる。 「直孝ぁ〜俺はなぁ一度後悔した。 餓鬼と女房を失ったあの日なぁ俺は家にいなかったんだ。あの時は結構名が売れて有名だった。“極道”をやっていた」 「極道?」