【続】最愛の人〜愛する貴方達へ〜(完)



歩いて帰ってると反対車線に直孝の姿があった。


だけど、そこには直孝と澪さんの姿があった。


二人は仲良く手を繋ぎホテルのある細道へと入って行った。


どうか嘘であって欲しい。


私は直孝に電話をかける。


プルプル…プルプル…プルプル


いくらコールを鳴らしても出ない電話。


二人でなにをしてるの?


直孝も澪さんも私が見た事は気付いてないだろう。


だから平気でいられる。


だから何もなかった顔で帰って来る。


もう一回かける。


プルプル…プルプル…プルプル


やっぱり出ない。


私はタクシーに乗って帰った。