歩いて帰ってると反対車線に直孝の姿があった。
だけど、そこには直孝と澪さんの姿があった。
二人は仲良く手を繋ぎホテルのある細道へと入って行った。
どうか嘘であって欲しい。
私は直孝に電話をかける。
プルプル…プルプル…プルプル
いくらコールを鳴らしても出ない電話。
二人でなにをしてるの?
直孝も澪さんも私が見た事は気付いてないだろう。
だから平気でいられる。
だから何もなかった顔で帰って来る。
もう一回かける。
プルプル…プルプル…プルプル
やっぱり出ない。
私はタクシーに乗って帰った。
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