危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

「ハアー」


「どうしたの、溜め息ついちゃって」


「あ、純ちゃん……」


「また涼君の事で悩み?」


「うん、あのね……」


冴子は、あの日から涼とメールのやり取りをしているらしい。


私の方はというと、特にこれといった進展はない。勉強を教えに行ってるだけだから、当たり前ではあるんだけど。


でもこのままじゃ、本当に冴子に涼を取られる気がする。


それを親友の純ちゃんに素直に話した。


「妹ちゃんって、可愛いの?」


「うん。私と違ってオシャレだし、すごいぶりっ子。性格は悪いけど、猫被ってる」


「そっか……、強敵だね?」


「おまけに同い年だし、私に勝ち目はないと思う」