危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

そして日曜日。


みんなを待たせて、「お待たせ〜」などと言いながら2階から下りて来た冴子は、デニムのカバーオールのショートパンツを履き、自慢の脚を惜し気もなく剥き出しにしていた。

たぶん髪をカールしたりメイクに時間が掛かったのだろう。


私はというと、普通にストレートのデニムパンツに白いポロシャツを着て、ノーメイクで髪にブラシを入れた程度なので支度なんてあっという間に出来ていた。


あまりに対照的な私と冴子の姿を見比べた父は、


「綾子ももう少しオシャレした方がいいんじゃないか?」

と言った。


「私はこれでいいよ。可愛い服とか持ってないし……」

と私が言うと、


「いいわよ、綾子はそれで。遅れちゃうから早く行きましょう?」


と母は面倒臭さそうに言い、母が運転する車で私達は来生家へ向かった。