危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

その後、特にこれといった事件もなく、日々が過ぎて行った。

純ちゃんの期待も虚しく、私と章さんがお近づきになったという事もない。


強いてお近づきと言えば、私と涼はそう言えるかもしれない。


ちなみに私は涼君の事を単に“涼”と呼ぶようになった。涼に「君付けはガキ扱いされてるみたいで嫌だ」と言われたから。


一方、涼の私への呼び方も変わった。「“アヤパン”だけはイヤ」と言ったら別のにしてくれた。と言っても大して変わらないんだけど。


涼の中間テストを一週間後に控えたある日のこと。


「今日からは試験範囲の勉強をみっちりやろうね? 時間があったら英数以外も」


と私が言ったら、涼はちょっと考え込むようにしてから、


「アヤッペもさあ……」


と言った。

そう。涼は私のことを“アヤッペ”と呼ぶんだよね。