危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

それはなぜだろうと考えて、すぐにその理由に気が付いた。


目だ。涼君の目は涼しげで、ちっとも荒々しさがなく、イヤラシい感じもない。だから、酷い事はしないんじゃないかと思ったんだけど……


「黙ってるなら、やっちゃうよ」


「え? ちょっ、待っ……ん……」


唇を、塞がれてしまった。


「ん……、やめ……」


私は顔を動かして逃れようとしたけど、涼君に頭を押さえられてしまった。


そして無理矢理唇をこじ開けられ、ヌルッと舌を入れられたところで、私は渾身の力で涼君の肩を押しやった。


私を見下ろし、フッと笑った涼君が憎らしくて、


バシッ


私は涼君の頬を、思い切り引っ叩いていた。